第36話「王国崩壊(サンクキングダム崩壊)」の感想・レビュー
新機動戦記ガンダムW 第36話「王国崩壊(サンクキングダム崩壊)」
第36話「王国崩壊(サンクキングダム崩壊)」はサンクキングダムに攻め込んで来るロームフェラ財団に対してリリーナ・ピースクラフトがサンクキングダムを明け渡すお話。
サンクキングダム
ロームフェラ財団の部隊が国境付近に迫る中、リリーナ・ピースクラフトはデルマイユ公と話し合い何とか戦争を回避しようと考えていたみたいだけど、ロームフェラ財団は話し合いをする間も与えずに部隊の進軍を開始していました。
ロームフェラ財団の部隊の目標は首都ニューポートシティの制圧。サンクキングダムがオズの脱走兵や武装ゲリラを無制限に受け入れいる事を攻撃の理由にしているみたいです。
サンクキングダムは自国の防衛のためにモビルスーツ部隊を出して応戦。敵がビルゴ隊を中心にエアリーズ、パイシーズ、キャンサーで攻め込んで来るのに対し、ガンダムエピオン、白トーラス、エアリーズ、リーオーで迎え撃っていました。
でも、ロームフェラ財団の部隊との物量には大きな差があり、最初からサンクキングダムの勝てる見込みは少なそうでした。その後もガンダムサンドロックを受け取ったカトル・ラバーバ・ウィナーがマグアナック隊と共にサンクキングダムに駆けつけて戦線に加わるけど、ロームフェラ財団の更なる増援部隊の前に防衛ラインは徐々に後退...戦火はサンクキングダム市街地にまで広がっていました...。
リリーナ・ピースクラフトの掲げる完全平和主義は相手が話し合いを受け付けずに攻撃を仕掛けて来ている現在の状況では取れる有効な手段は少ないみたいです。防衛のための軍事力保持と戦闘行為は黙認しているものの、完全平和主義に賛同する国に協力を求めれば他国を戦争に巻き込んで争いを広げる事になり、協力を求めずに自国だけで防衛戦を続ければ勝てぬ戦で民間人を巻き込む事になる...どちらの選択肢も完全平和主義としては選べない道のようです。防衛戦で敵に勝利出来れば問題ないんだけど...。
そこでリリーナ・ピースクラフトはロームフェラ財団に対してサンクキングダムの主権の放棄と解体を宣言します。そして自らの身柄をオズに預ける事を決めていました。リリーナ・ピースクラフトは自分の存在とサンクキングダムの存在が戦いを生んでいるのならその戦う理由を取り除けば...と考えたみたい。
確かにこれなら完全平和主義を貫きながら戦いを収め自国民を守る事が可能だけど、でも、完全平和主義を貫いた事によって完全平和主義が認めていない「武力による支配」が進んだ事はちょっと皮肉かも...。リリーナ・ピースクラフトは今回の事を完全平和への第一歩と考えているみたいなので、一時的には武力に屈して「武力による支配」を許した形になったけど、完全平和主義的には特に問題ないのかな。
サンクキングダムの主権の放棄と解体を宣言したリリーナ・ピースクラフトは戦闘の中止を求め、飛行機でオズへと身柄を運ばれていました。
サンクキングダムは戦闘を放棄し、ロームフェラ財団の部隊はサンクキングダムの制圧に入るけど、ヒイロ・ユイの乗るガンダムエピオンだけは戦闘を止めずに戦っていました。ちょっと怒っているようでした...。
カトル・ラバーバ・ウィナー
カトル・ラバーバ・ウィナーは砂漠を歩いていたところでマグアナック隊とビルゴ隊の戦闘を発見し、マグアナック隊に駆け寄ります。そしてガンダムサンドロックに乗り込んで戦線に加わり、マグアナック隊を引き連れて敵ビルゴ部隊を全滅させ、その後、マグアナック隊を引き連れてサンクキングダムに戻り、ロームフェラ財団の部隊と戦っていました。
サンクキングダムの主権の放棄と解体がリリーナ・ピースクラフトによって宣言されて戦闘が中止された後はルクレツィア・ノインに誘われて一緒に宇宙に上がる事になっていました。
ピースミリオン級巨大戦艦
宇宙ではツバロフ上級特佐がピースミリオン級の巨大戦艦を建造していて、デルマイユ公はそれをロームフェラ財団の新たな象徴にするつもりのようでした。トレーズ・クシュリナーダのような求心力のある人物のいない現在、兵士達の結束を生み出すための「力の象徴」が必要なようです。
ヒイロ・ユイ
ヒイロ・ユイはサンクキングダムの戦いではガンダムエピオンのシステムに振り回されないように気を付けながら戦っていました。そして、サンクキングダムの敗北によって戦闘が中止された後もただ1人で抵抗を続けていました。
ゼクス・マーキス
ゼクス・マーキスはサンクキングダムの窮地に駆けつけるためにウイングゼロに乗って地球へと向かっていました。でも、間に合わなかったようです。
デュオ・マックスウェル
デュオ・マックスウェルはヒルデ・シュバイカーの誘いでサーカスを見に行き、そこでピエロとして働くトロワ・バートンを見つけていました。その後、デュオ・マックスウェルがトロワ・バートンを迎えに行くけど...デュオ・マックスウェルに見せたトロワ・バートンの反応は明らかに普段の彼とは違うものであり...トロワ・バートンは未だに記憶を失っている状態にあるようでした。
キャスリン・ブルーム
キャスリン・ブルームはトロワ・バートンに会いに来たデュオ・マックスウェルに強く帰るように言っていました。もう、トロワ・バートンを戦場に行かせたくないみたい。
挿入歌
本編の終わりの部分で謎の歌が流れていました。オープニング曲を歌っている人の声に似ていたけど...同じ人が歌っているのかな...。オープニング曲の中にもエンディング曲の中にも挿入歌についての情報が一切無かったため確かめようは無いけど...多分、同じ人のような気がします...。